俺は彼女の目です。

こーくんのこと、大好きでした

私が御影桜に入ったのは中学に入ってすぐのことだった。



族に入るとすぐに総長という役職につけた。


嬉しくもなんともなかったが。



そもそも、族に入る気さえもなかった。



友達に無理矢理入れられたのだ。



入らないとみんなでイジメるって言われたから。


怖かった。



孤独が怖かった。



親に捨てられたときみたいに友達に見捨てられるのが怖かった。



児童養護施設に預けられた私に味方は自分の拳と友達しかなかったから。



一生懸命殴った。



自分を守るために。




最低の人間だったと思う。

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