真夏の海のシンデレラ
体が反応できない分、頭は働いていた。

ただ単に、これが彼の弱さだとは知らずに、嬉しい、彼も自分を好いてくれている。

片思いが実った。

そんな甘いことだけをただただ考え、嬉しくて仕方がなかった。

感動しきっている私の頭にやっと追いついた体は、涙を流していた。


「ヒナ・・・ちゃん・・・ごめん・・・・泣かせるつもりはなかったんだけど」


私の涙を見た浩二さんがキスを止めた。


その瞬間、私はなんとも大胆な行動にでていた。


今度は素早く体が反応したらしい。


「やだ。やめないで。」


気づいたら自分から彼に何度も何度もキスしていた。

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