人形の微笑






―――未だかつて、


リリスは『信じる』などと言われた事は無かった。


謀略と死の渦巻く闇の世界では、


そんな言葉を言う馬鹿はいないし、信用する馬鹿もいない。




…………そのはず、なのに。




「…………………っ」


どうしよう、か。


この、脳天気な王子の言葉を


信じたい


馬鹿な自分がいる。



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