好きになっても、いいですか?

そこに、コンコンコン、とノック音が響いた。


「失礼します。インフォメーションからですが、社長に会いたい、とおっしゃっている方が見えているようですが」


麻子が再び2人の前に現れると、内線の内容を伝えた。


「?こんな早くから?お名前は伺いました?」
「はい。城崎様という若い女性だそうですが」
「城崎――それは、もしかして」
「城崎グループの御令嬢だ」


敦志と麻子の話を拾って純一が答えた。

城崎グループとは、純一率いる藤堂コーポレーションに負けず劣らずの大きな会社。
そこの令嬢が、純一に会いに来るということは、容易に想像できることがある。


「いかがなさいます?」
「とりあえず通してくれて構わない。但し手短に、と」


純一の指示で、麻子は保留にしてある内線を再びつないだ。




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