好きになっても、いいですか?

03



「お父さん……あれっ?」


麻子が父の病室に入ると、予想に反してまだ朝食の途中だった。


「おお、麻子。こんな天気もいいのに、デートする相手もいないのか」
「……ちょっと。具合がよくなるとすぐそれだ」


麻子が呆れたように言って、横の椅子に腰を掛けようとした。ふと、テレビの前のテーブルに置かれている花束が目に付いた。


「……?お父さん、誰か来たの?」
「え?ああ、お父さんだってモテるからな」
「……お母さん、怒るよ」
「ははは」


そんな父の冗談を受け流して、麻子は花束を手に取った。


「……キレイ。私、花瓶に生けてくる」


そう言って麻子はパタパタと廊下へ出て行った。


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