白の森
魔女の名前
風ですらも凍ってしまうかもしれないと思った今日、白狼が生まれたばかりの赤ん坊を連れてこの城を訪れた。

白狼は私の前に赤ん坊を置くとまた森の奥に消えてしまった。

白い髪、赤い眼。私とここの動物たちと同じ、禁忌の子どもだった。

まだあの町には禁忌などという愚かな因習が伝わっていたのだ知り、哀れみが湧いてきた。

私は赤ん坊にヤギのミルクを飲ませた。生きようとする生命力に溢れた強い子で、私が付けた名前もすぐに気に入ってくれた。

ティアリエ

伝説上の三賢者を従え、世界を作ったとされる女神の名前。

森の主の白狼がこの子を助けたのもきっと何かの導きがあったからでしょう。
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