ヒキコモリンコ

「ガキの頃の方が今のお前よりよっぽどマシだ。」


訳が分からないという表情をしている俺を見て、じいちゃんは続ける。


「好奇心旺盛で、何でもかんでもやらなきゃ気が済まねえで。イキイキしてたぞ、あの頃。」


黙り込む俺。

秋の夕暮れは鮮やかな朱色に染まり、この真っ白な部屋にも朱い光が流れ込んできた。


夕焼けを眺めることも久しぶりだ。

なんか付き添いを始めてから、懐かしい事が増えた。

そんな事を感じさせる夕焼けだったんだ。
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