恋飴
恋飴 1
私が初めて会ったのは高校の入学式。


秀韻北高校の綺麗な桜並木の中だった。



ピンク色の桜のアーチのなかに目立つウェーブのかかった黒髪。

秀韻北高校の人気な制服を着こなしたスタイル。

鋭くどこか冷ややかな目。


どこから見てもイケメンの部類に入る人だった。


周りの人の視線は全て彼に注がれ、注目の的である。


つい私も視線は彼に向いていた。



私は男子が苦手だ。


でも…

どこか彼は違う気がした。


「!!!!」


彼の琥珀色の瞳が私とぶつかる。




そして近づく彼。



すれ違う身体。



彼からの第一声。




















「まぬけ顔。」












やっぱり男子は最低です。
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