ブルーブラック2

2.朗報と不安



それから数日後―――



「いってらっしゃい」
「行ってきます」


百合香は公休だったので玄関先で智を見送った。


(あと2日で仕事も終わって新年がくるんだなぁ)


あっという間の1年を振り返りながら百合香はカレンダーを何気なく眺めていた。


ピリリリリリッ


その時に携帯が鳴って百合香は携帯を手にした。

ピッ


「もしもし?」
『あ、もしもし?!百合香ちゃん?!今通勤中?!』


朝から元気な声が電話越しに聞こえてきて百合香は笑った。


「いいえ。今日は丁度お休みですから。どうかしました?まどかさん」


朝早くからの電話の相手はついこの間も会ったまどかからだった。




< 339 / 388 >

この作品をシェア

pagetop