囚われ姫~今宵降りゆく星屑は~
錨草
西舘くんから引き離されて数分後。
あたしの王子様は不機嫌さMAXであたしの手を引いていた。




「嬢チャン、この指輪どうだい?可愛いだろう?嬢チャン可愛いし安くしとくよ」




屋台のおじさんがたくさんのアクセサリーの中から1つの指輪を選んで見せる。




「可愛い…お花をかたどったデザインが良いですね!」
「そうだろ?これは錨草って言って恋を後押ししてくれるのさ。おじさんもこれで奥さん捕まえたんだ」


< 53 / 74 >

この作品をシェア

pagetop