赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
そして今、紅茶の淹れ方を指導してくれていた礼儀作法の先生が熱湯を浴びて悲鳴を上げた。


手を滑らせてキサラにカップの紅茶をぶっかけてしまった先生。

慌てて布巾を手渡そうとして、熱湯が入っているポットに袖を引っ掛け自分に熱湯をかけてまったのだ。


その一部始終を間近で見ていたキサラは思わずため息をつく。

数時間前にキサラが予測していた事は、案の定現実となってしまっていたのだから。


「熱い、熱い……」

そう呟き、少し落ち着いた先生にダンテが近付く。
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