赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
「特に赤ん坊が好きですね。柔らかい頬、指を握る小さな手のひら、無垢な笑顔。どれをとっても愛らしい」

語り始めたセラに、キサラは若干引いた。


話している事に頷けなくは無いが、いつも無表情なセラが一変したため殊更《ことさら》異様に見えてしまう。


何とも異質な様子。

得体の知れない感じはしていたが、何と言うか……次元が違う気がした。


「純粋で、こんちくしょーと思う様な事をしても、その次にはキュンと来る事をして来たり……」

キサラは異次元メイド・セラの過剰な子供への愛を聞きながら、色んな意味で大丈夫かなぁと思った。
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