赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
自分の不運が、何か悪い事を引き起こすには十分な状況だ。


だが、そんな不安を他所にクルスは馬車を出す。


「バレなくて良かったですね」

キサラにだけ聞こえるよう声を落としてクルスは言う。


(本当に良かったのかな……?)

馬車も動き出し、 後戻り出来ない状況になってもキサラの不安は無くならなかった。


 
< 189 / 438 >

この作品をシェア

pagetop