赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
さっきまで警戒していたというのに、アンジーは操られているかのようにジルの言葉に聞き入ってしまう。


「何処か遠くに行って、戻って来なければいい」

(ええ、その通りだわ)


「大丈夫。貴女なら出来ます。私も手伝いますよ」

(私なら、出来る?)


「でも、どうやって……?」

本当に、こんな事を考えても良いのだろうか。

そんな思いもまだあって、アンジーは不安げに聞いた。


するとジルは口角を上げ、優しく答える。

「大丈夫。全て私に任せて下さい」
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