赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
(自分の所為ではなくて、 ジューク様の所為だった……?)

そんな事を考えてしまった。


「本当にごめんなさい」

メルリナの言葉にハッとする。


(あたし、何考えてるの……。不運がジューク様の所為だとしても、父さんと母さんが死んだのまであの方の所為にするなんて……)


「本来なら花嫁を決めた時点でこの城に連れて来て不運から守るはずなのに……。ジュークってば連れて来ないし、守りもしないなんて」

深くため息をつき、メルリナは悲しい顔をした。

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