君の声がききたい
ダメだ。

充電切れてたんだっけ…



一瞬差した光は…あっけなく幕を閉じた。

私は充電が切れて真っ暗になった携帯の画面を見つめ、ただ呆然とするしかない…





どうしよう…

ハルが待ってるのに…

きっと心配してるよ…


動こうにも、足がいうことを聞いてくれない。

動かしてなくても、足はズキズキと痛む状態…



バカだ、私…


恵里佳って子の誘いに、簡単に乗って、こんなことになってるなんて…

自業自得だよね。


あんな子…無視すればよかった……

でも、





“奏が本気で誰かと付き合うなんてないから”


さっき、恵里佳って子から言われた言葉を思い返す。




でも無視できなかった。

ちゃんと証明したかった。


“私は奏の彼女です”って…

“私は奏と本気で付き合ってます”って

言いたかった…。




「………くっ…」


目からボロボロと涙がこぼれる。




バカ、泣くな。


泣いたら、恵里佳って子たちの思うつぼだよ。


今頃きっと…

私のことを話ながら笑ってるに決まってるんだから…
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