君の声がききたい

あたしは“おまけ”

遥side


あたしはおまけ…

いつも“おまけ”だった…



「杉山」



後ろから、誰かに名前を呼ばれる。



「…高須くん」


振り向くと…そこには、高須くんというイケメンくんが立っていた。




「なに?」


若干緊張するあたし。



「あのさ…塚本のことなんだけど…」

「・・・・」


“塚本”とは、あたしの親友の女の子。



「ああ…沙和のこと?」

「うん。俺…塚本のこと気になっててさ……ちょっと協力してくんね?」

「いいけど…」

「マジで。サンキュ。じゃあ、早速あいつのメアド教えてよ」

「それくらいは、自分で聞けば(汗)?」

「いや、でも…あいつ耳聞こえないじゃん。」

「・・・・」


そう。

あたしの親友の沙和は、耳が聞こえない…


沙和とあたしは幼なじみで、沙和が難聴になった理由も知っている…

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