HERO
いつの間にか、ちゃっかり耳も外して、潜ってた布団から出てきてベッドに座ってたわんこ。



ブルーはわんこの顔をみて舌打ちをして、部屋から出ていった。



「誰でもいいなら、今度俺もしてもらお」



そんなふざけた言葉を残して。


絶対しない、誰でもいいなんてこれっぽっちも思ってない。



違う、違う、私は違う。



「泣かないで、美亜さん」



そう言って、わんこは私をやんわりと抱きしめた。


わんこのくせに。



ちょっとドキっとさせやがって、このやろう。



「もうしない、わんこにキスしない」


「うん、その方がいいよ。しちゃいけない」



耳元で聞こえるわんこの声が、ちょっと落ち着くと思ったのは内緒にしておこっと。
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