虹色フィルター

フィルター越しに放たれる視線に射抜かれる。

見えない光線に縛られるような感覚。

ピクリとも動けない。



「何?」



逃げられない。



近視用の眼鏡は実物より目を小さく見せるはずなのに、

彼の瞳は一瞬にして私を貫いた。



これでフィルターを通さなかったら。



想像するだけで、何かが疼く。



「あんまり見つめられると、好きになりそうなんだけど」



もう、無理だ。

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