恋。ときどき雨



「先生、どうにかなりませんか?」



「・・・1つだけ言わなければならないのは

 無理に思い出させるとパニックを

 起こしてしまいます。

 また、眠り続けることも・・・あります」



『記憶がない』



それは、全然実感できない・・・



とりあえず、退院



「美弥、家に帰ろうか・・・」



「おじさん、おばさん・・・ミヤの両親?」



「っ・・・・・・そうだよ。覚えてね」



苦しそうに微笑む、女の人



私が、この人たちを傷つけてる・・・



でも、どうすることも出来ない



外には、昨日いた男の子と女の子

その他に2人の人が立っていた



「美弥、私のことわかる?」



昨日の女の子が聞いてくる



黙って首を横に振った



「・・・私はね、寺崎玲奈。よろしくね」



「うん。よろしく」



< 84 / 200 >

この作品をシェア

pagetop