激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集


 そして厄介なことに、我が主ご夫妻の帰国はいつだって突然だ。

 よって俺は「世界一小さなパーツで組み立てる模型」を早急に仕上げなければならなかった……ああ、頭が痛む。




「柏原っ!?」



 そのような理由から、本日の勤務は眼精疲労によりコンタクトを断念。眼鏡を着用。



「まあ! メガネ!」


 何故か両手を叩いて嬉しそうな茉莉果お嬢様。


「柏原! 眼鏡萌えは、女子の萌え属性で不動の座に君臨するのよ!」


「お嬢様……どちらで、そのような下らない情報を取り入れられたのでございますか?」



「そんなのっ、どこでもいいでしょ? ああ、でも柏原素敵よ! 性格悪そうな顔がミステリアスな雰囲気で誤魔化されてるわね」


 だが、いつもとは違う些か"うっとり"とした眼差しで見つめてくるお嬢様は中々悪くない。





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