狂い咲き
━━━━━━陽平━━━━



…『おはよ。陽平』



入ってきたのは愛狂だ。


愛狂『なーんだっ。まだ寝てるの?』



そう言いながら俺の横に座って頬を撫でてきた



愛狂『昨日痛かったよね…ごめんね』


びっくりした。


まさか謝ってくるなんて思わなかった…。


だけど、目を開けるなんて出来ない俺がいた



愛「いつまで寝てるの?早く起きて?私寂しいよ…。ねぇー陽平?起きってってばー』



可愛らしく今の現実には似合わない声だった。


だが…


愛狂『ねぇー…おぃ…いい加減起きて!』



昨日の声だ。


俺は一瞬で身体が氷ついた


さっきまでの優しい声じゃない…


凶器みたいに冷たく凍えそうな声でそう言って俺の腹部を殴ってきた。


< 20 / 32 >

この作品をシェア

pagetop