笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
目を覚ますと、先生が
隣でスヤスヤ眠っている

外は雨だった

やっぱり…

別れの日が雨だと
ますます辛くなる

身支度を済ませ
リビングで3人で
コーヒーを飲む

二日酔い気味なのか
先生もママも朝食は
いらないと言った

『2人とも
飲み過ぎなの!』

わたしは、1人だけ
パンを食べていた

元気がない2人

わたしには、二日酔いの気持ちはわからない

あっという間に
時間は過ぎていった

先生に別れを告げる時間

突然会いに
来てくれた先生

嬉しくて、何度も
キスをした夜

また、わたしたちの
思い出が増えた

雨の中、傘をさして
先生を見送った

雨が降っているのに
先生は、窓を開けて
手を振ってくれた

雨にまぎれて、わたしの頬に涙がこぼれた

雨音が虚しく響いていた
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