あくしゅ。

バースデーコール

バースデーパーティーは

朝方まで行われた。


始発電車が動き始める時間に

お開きとなり、

里美は楽しい余韻に浸りながら

家へと帰ってきた。


「楽しかったな」


お酒も入っているせいか

頭がぼんやりしている。


しかも久し振りに徹夜したので

身体がとても重い。


里美はメイク落としも程々に

ベッドに横になった。


―――ピピピピピ、ピピピピピ……


里美の携帯が鳴り始めた。


さっきまで一緒にいた由香だろうか。


何か忘れ物でもしたのかもしれない。


半分以上眠った状態のまま、

里美は何とか電話に出た。


「ん……も……もしもし……」


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