初恋-はつこい-
「これ……」


真由はその声の方へと顔を向けた。


圭輔が申し訳なさそうな

表情をしていた。


「こ、香坂君」


真由の心臓が飛び出そうになる程、

暴れ始める。


顔もみるみるうちに赤く染まる。


「昨日のうちに

 渡さなくちゃいけなかったんだけど、

 渡すのすっかり忘れてて……。ごめん。

 これにやり方とか書いてあるから」


「あ、ありがとう……」


真由にノートを渡し終えると

圭輔は去っていった。



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