初恋-はつこい-

衝撃の事実

「あ、菅野。

 さっきのダンスで痛めたんだろ」


圭輔が自分を

見てくれていたことを知り、

真由は嬉しさのあまり

足首の痛みをすっかり忘れていた。


「う、うん。

 そうなの。足首痛めちゃって」


そう言うと、

圭輔はそっと真由の足首に触れた。


真由の全神経が

圭輔の触れた箇所へと集まり、

それまで以上に熱を持ち始めた。


ドクンドクンと

脈打つのがよくわかる。


「こ、香坂君は……、

 前に話してくれた、古傷?」


真由が尋ねると、

圭輔はにっこり笑いながら答えた。



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