初恋-はつこい-
「……ゆ、真由!」


大声で呼び掛けられて

真由は心臓が

飛び出そうになる程驚いた。


「あ、杏奈」


「“あ、杏奈”じゃないよ。

 真由ったら

 全然集中してないからさー。

 まーた香坂君と

 なんかあったんでしょ」


杏奈にずばり的中され、

真由は思わず顔を赤らめた。


数秒の間の後、

静かに話し出した。


「あの、ね。

 ……私、香坂君に誤解されちゃって。

 長嶋さんの足、

 踏んだことになっちゃってて。

 違うって言おうとしたら、

 言い訳だと思われちゃって……」


今にも泣き出しそうな

表情をしながら言う真由を見て、

杏奈はそっと真由の頭を撫でた。



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