Sweet Life



「ち、ちょっと落ち着けって」


落ち着けって言われても、もう頭はパニクって涙と鼻水の大洪水状態。


「た、た、たつき~ワァ~~」


「菜摘…とにかく泣き止めって」


「と、止まらない~」


盛大にしゃくりあげ、鼻水を啜り


「はぁ~」


溜め息なんかつかれちゃってるし。


「た、樹は…わ、私のことなんか…ヒック…どうでもいいんだ…ヒック…イギリスだろうと関西だろうと…ヒック…し、四国だろうと…ヒック…何処へ行っちゃっても…か、か、構わないんだ…ワァ~~」


「馬鹿!そんなこと言ってないだろ」


「ヒック…」


「とにかく今日はもう寝ろ」


「寝れない」


「寝れなくても目を瞑ってベッドに入れ」


「たつき~ヒックヒック…」


「明日、土曜日だから…夕方までには手が空くから、それから迎えに行く」


「ヒック…」


「分かったか?」


「は、はい~」


「ん。それからお父さん達に当たるなよ」


「……」


「菜摘」


「う、うん」


「声が小さい。もっとはっきりと」


「は、はい」


「フッ いい子だ。大丈夫だから、俺が着いてるから」


「う、うん」


「じゃあな、ちゃんと寝るんだぞ」


携帯を切って


――





樹と話して…


樹が大丈夫だって言ってくれたから…



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