てがみ~未来への約束~
「羽村さん、やめて!」


精一杯の声で叫ぶと、

羽村さんは片手で私の口を塞ぐ。


「ううん、やめない。

 つぐみちゃんをじっくり味わいたい」


にやりと笑ってそう言うと、

塞いでいた手をすっと離したと同時に、

顔をすっと近付けてきた。



「!」



唇に柔らかい感触が伝わる。


羽村さんが言っていた通り、

私を味わうようにねっとりと唇と舌で

私の唇を楽しんでいる。


『やめて……!』


私の思いは心の中で虚しく消え、

言葉の代わりに涙がとめどなく溢れた。









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