てがみ~未来への約束~
課長から恋人へ

やめてください、羽村さん!

こんなにも清々しい天気だっていうのに、

こんなにも私の心はずしりと重い。

昨日の羽村さんとの過ちが頭から離れず、

結局一睡も出来ずに朝を迎えてしまった。

こんな状態で仕事なんて出来るワケないのに、

会社を休むなんてこと新人の私にはムリ。

「はぁ……」

これで何度目だろう深いため息をつく。

本当なら今すぐに家に帰ってしまいたい。

でもそうしたら、他の人に迷惑をかけてしまう。

それに……、

課長に、かーくんに会えなくなるのが一番苦しい。

ずしりと重い心を抱えたまま、

私はどうにか会社へとたどり着いた。





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