てがみ~未来への約束~
混乱して、

ぼうっとつったったまま

動くことも出来ない。


そんな私に痺れを切らしたのか、

彼は徐に右手をすっと伸ばすと、

「箕輪さんの席は、あっち」

とドア側の席を指差した。


やっぱり、

私の思い違いなのかもしれない。


そう悟った私は

課長に軽く一礼すると、

指示された席へストンと座った。


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