てがみ~未来への約束~
そんな弱い私を、

神様は許してはくれないみたいだ。


突然右手をつかまれたかと思うと、

そのまま後ろへと引っ張られる。


私はバランスを崩して、

引っ張られるまま体を傾かせた。


ぼふっ。


吸い込まれるようにして、

温かくてでもがっしりとした胸に

すっぽりとおさまった。


「離して!」


顔が見えないから、

これが一体誰なのかわからない。


でも私の頭をかすめるようにして

聞こえてきた声に、

私の胸がドクドクと

大きく音を立て始めた。






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