Sweet Life(番外編)




ベランダからキッチンに行き包みを開ける。


う~ん何ていい匂いなんでしょう。


あ、サラダもある。


さすが気が利いてるわねダーリンは。


お皿に移し…あれ?


「何してんの。早く」


腕を引っ張りテーブルへ。


「いただきます…うん、美味しいね」


「美味いけど」


「うん?」


「物思う秋は何処へいったんだ?センチメンタルは?」


「今は食欲の秋よ」


ちゃんとそこは切り替えて。


「はぁ~」


何故か溜め息つかれてるよ。


「どうかした?」


「いや、俺にはお前が分からん」


「そう?」


コロッケを頬張り…秋限定よね、松茸入ってるもん。


「ククク…」


「うん?」


「幸せそうに食うな。俺よりコロッケの方が好きみたいだ」


「フフフ…そうかも」


「ん?」


意地悪げに眼鏡人差し指で上げたよ。


フフフ…ヤキモチ妬きさんねぇ。


背中から抱きつき耳元で


「ね、コロッケ持って夜行列車で逃避行しない?」





*END*



< 91 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop