龍王 【完】
「兄貴、萌佳義姉さん…心配かけてゴメン。」

突然謝った望君を抱き締めて『謝らなくていい』
と伝えた。

だって望君はいい事をしての事だから…

私達の子供だって楽しみにしてくれてるんだから、
目の前で子供が危ないって動いたんだものね。

「望、身体は痛くないか?」

「痛いっていうか動けないし、よくわからない。
兄貴は、知ってる―…俺の症状…」

「…お、親父かお袋に聞けよ。
そして、現実を受け止めるようにしろ…
諦めることなく、俺も萌佳も親もついているから…」
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