遅れたホワイトデー

「誰にですか?」

一瞬、私にと思ってみた。
けれど、渡した事がない。


「あなたに、あなたに渡しにきました。」


その箱はプレゼント用に包装がされていなかった。

ただ、紙の箱になにかが入っているようには感じた。


「私、プレゼントなんてあげていないのに…、どうしてですか?」

彼は溜めていた気持ちを私に話した。


「あなたが好きだからです!」


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