八一ト
「それに聞きたいことあったし」
「ん?」
潤は私を見つめる
疑ったような瞳をして
綺麗な瞳なのに今は曇っている
今だけじゃなく転校して来た日から
ずっと曇ってる瞳
硬い偉大な見えない扉が潤の
前に置かれてる気がした
誰にもこじ開けられない
硬い扉が
・・・このせいか
このせいでどんなに喋っても
どんなに近くにいても
遠い存在の様な気がする
イケメンでカッコイイから
じゃなくて・・・
誰にも分かってあげられない
何かで遠い存在のように
見せてるんだ