その声を聴かせて



『りか東京から帰ってきたら俺我慢せえへんから。それまでに離れててもあいつのこと忘れさせてやるよ。』


こんなことをサラっと言う拓ちゃんにドキッとした


『なぁ、りか。お願いがあるんやけど…俺一人暮らし初めてやから毎朝電話で起こしてくれへんか。』


拓ちゃんのこの一言で
毎朝6時に電話を掛けることに


夜は[ただいま。今帰ってきた]必ずメールが入る

[今日もお仕事お疲れ様 。ちゃんとご飯食べてね。食べ終わるの待ってるから]

[おぉ、食べたら電話する]

それから暫くして
…♪♪…♪♪…

『もしもし』

『もしもしお疲れ様』

『おぅ』

『今日も遅かったね。毎日残業大変やね』


毎晩私達は他愛もない話を楽しんでる


仕事の話や時には同じお笑い番組を見ながら一緒に笑ったり


毎晩この時間がくるまでそわそわしてる


拓ちゃんの声を聴くのが毎日の楽しみになってる



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