ノクターン
「先生、完成したよ♪」

「マジか!?聴かせて?」



部活では普通に接する。



未来は音楽室に来るなり、狂ったようにピアノを弾き続けてる。



目まぐるしいほどの上達。



部活のメンバーも未来のピアノに聴き入ってる。



俺と離れてからの未来の変化を見ると、別れてよかったと思う。



でも、こうして未来の側に立って眺めてると、無意識に抱きしめてしまいそうになる。



「かなりイイ感じだぞ♪」

「本当!?よかった♪」



今は教師と生徒以外のなにものでもないんだ…。



感情なんかなくなってしまえば楽になるのに…。



心が壊れそう…。



「たまには先生も弾いてよ♪」

「俺はいいから、井上が弾いてろ。」



そんな悲しそうな顔すんなよ…。



< 168 / 191 >

この作品をシェア

pagetop