薬指の秘密。~王子とニートと時々乙女~

春日 栞の日常。



今日は月曜日、

時刻は正午。


世の20代半ばの女性は
働きに出ている時間。


そんな時間になって
目を覚ました20代半ばの女が一人。



「んーっ、日がまぶすぃーね

あれぇ? まだ昼じゃん~
もう一回寝るしかな「栞っ!いい加減にお・き・てっ!」


自分の寝ている二段ベッドの上の段から妹の來(ライ)にしかられて
二度寝を諦めて
仕方なく布団をはいで
起き上がる。


「來ぃ~、勘弁してよぉ~

お姉さまは夜勤明けなんだから」


「黙りなさい、ニート
そのくだり飽きたわ
いい加減に就活始めなさい」


ボケてみたけど
精神年齢30才の高3に言っても
このおもしろさは伝わらないか~



「誰が30代よ。
いい加減に黙らないと
その口一生開けないようにするわよ」


ありま、
心の声漏れてたか。


「ゆるしてぇ、
お姉ちゃん、來ぽんのこと
世界で一番好きよぉ?」


「と、鳥肌が…!」


「そんなにうれしい?
お姉ちゃんもうれしいよ」


「そういう意味の鳥肌じゃないわ

嫌悪、というより殺意が湧いたわ」



「まぁ大変、
そっちだったのぉ?

ごめんね★テヘ」














< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop