ルチア―願いを叶える者



「花音、城へ戻りますよ」

「うん…」


結局、原因を探しても見つからなかった。


私…本当に無力だ…


「花音」


アルの馬に乗って一緒に帰る途中、アルが声をかけてきた。


「どうしたの、アル」

「あなたがそんな顔をする必要はありませんよ」

「そんな顔って…」


また酷い事…


「悲しくて仕方ない…という顔です」

「!!!!」


あれ……
違った……?


私、そんな顔してたの?






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