夏休み



家のドアを思い切り開けた。


「ただいまー」


俺はシューズを乱暴に脱ぎ捨ててまっしぐらに台所へ走って行った。





「お帰り!まぁ、汗だくじゃない。シャワーでも浴びて来なさい」




冷蔵庫の中に入っているジュースを一気に飲んだ俺を見ながらそう言ったのは母さんだった。





「あれ?星也帰ってたんだぁ」


横からひょこっと出て来たのは兄の流汰(リュウタ)だった。






流汰は中学2年生だ。







「星也、早くシャワー浴びて来いよ。スイカあるぜ!」







流汰は冷えたスイカを片手にそう言った。






















< 3 / 45 >

この作品をシェア

pagetop