悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~



すでにこの状況自体が灯里にとっては罰のようなものだ。

一体これ以上、何をするつもりなのか?


――――やはり悪魔だ、こいつは。


灯里は朦朧とした頭の中で必死に考えた。

これ以上こいつの思い通りにされてはたまらない。

――――なんか似たような問題が問題集の中にあったような気がする。

灯里はしばし考えた後、叫ぶように言った。


「大きいっ!」

「……っ」


叫んだ瞬間、なぜか灯里の中に入っているものが存在感を増した。

驚く灯里に玲士は顔を近づけて口づけを落とす。

唇はどんどん深く、激しくなっていく。


灯里の瞳を至近距離で見つめる、凄艶な美しい瞳……。

息を飲む灯里に玲士はくすりと笑った。


「……ダメだよ、お前。そんなこと大声で叫んじゃ」

「は?」

「勉強はまた後で。……ね?」


玲士の腕が灯里の腰を強く抱き寄せる。

わけがわからないまま、灯里は玲士の熱い想いに抱き取られていった……。


< 128 / 222 >

この作品をシェア

pagetop