悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 2~




なんだろうと思いつつ玲士のいる方に行くと……。

ドアの向こうに驚きの光景が広がっていた。

檜で囲まれ、温かい湯気が立ち上るそれは……


「……露天風呂?」


まさか部屋に露天風呂がついているとは思わなかった。

露天風呂はけっこう広く、畳三畳分ほどはあるのではないだろうか。

驚く灯里に玲士はくすりと笑う。


「このあたりは、サルが温泉に入ることで有名らしいよ?」

「……へぇ」

「お前が入ったら、仲間と勘違いしてサルが来るかもね?」


玲士は楽しげな瞳で灯里を見ている。

いつものことだが、毒舌はどんな環境でも健在らしい。


玲士の言葉に、灯里は肩をすくめた。



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