先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
【先生+生徒-学校】

「ほんっと、タカオとユリは
仲がいいよなあ。」


先生がケータイをしまうと、
ポケットからタバコの箱がのぞいた。


よく見ると、先生の肩は
少し雨に濡れている。

「・・・もしかして先生、
外に探しに行ってた?」

「見たって人がいたからな。」

どうでもいいように、先生が答える。


「―――・・・。」


急に、気持ちがしぼんだ。

変わりに、何か苦いものが広がる。



「・・・それが、仕事だから?」

うつむいたまま、ボソッと言った。


先生が、答えに詰まる気配がする。


それだけで、ぎゅっと胸が痛い。



先生がユリを心配してくれるのは、
凄くうれしい。



同じように、



授業をサボった私を、
探してくれたんだと思うと、

もっと嬉しい、けど、

嬉しさよりもどうしても、
ひっかかってしまう。


・・・ほんとに、同じ?


「それとも、ユリが好きだから?」


絶望的な気持ちになって、
自分が座りこんだ
コンクリートの地面を見つめていると、

先生が苦笑するのがわかった。


ふっと、やわらかい空気を感じる。




「・・・仕事じゃなかったら、

こんなめんどくせー事絶対、やらねえ。」


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