ラブ☆ロマンス




 蒼くんが好き。

 その気持ちは絶対誰にも負けない。


 ………でも。


 でも、蒼くんは……?




 こんな重い私をまだ好きでいてくれる……?







「葵さん……」


 扉を開けようとした彼が、後ろの私に気づいて困った顔。



「泣かないで下さいよ。

 こんなところ見られたら、俺蒼一郎に殺されます」



 そんな冗談を。でも、少し目が恐怖の色。



 そんな心配しなくても……


「ズズ… 蒼くんは私が泣いたくらいで怒ったりしないよ…」



 むしろ、もう嫌われてるかもしれないし……。



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