私立凰華学園

「げっ…杏太と一緒……」

メグちゃんの顔は一気に青ざめる。いまにも倒れてしまいそうな程に顔色が良くないのだ。

「め、メグちゃん大丈夫?顔色が良くないよ…?」

「あ、うん…軽い頭痛がしただけだから平気よ。…にしてもまたあの毒舌と完璧主義に付き合わされる事になるのか…先が思いやられるわ」

「そういえば、メグちゃんと皆川さんは一体どんな関係なの?さっき聞きそびれちゃった」

首を傾げながら質問するとメグちゃんは「えっとね」と相槌を打ち視線を泳がせる。

「あいつとは幼馴染みなのよ。んでもって家も隣でさ。昔はわりかし仲が良かったんだ」

そう告げるメグちゃんの瞳は何処か遠くを見つめていて。これ以上聞くのは難しそうだとその視線だけで悟った。

「そう…なんだ……」

「まぁ、アイツの家庭は昔から弁護士一家だったから幼い頃しか仲良くさせてもらえなかったってのもあってね、いつしかアイツは変わったんだ」

メグちゃんの声に覇気がなくなる。私はその話を止めて何か話題を探そうとした。

「ねぇ、メグちゃん!教室行こう?」

「そうだね。こんな所で油売ってても仕方ないし」

とりあえず話題を変えることに成功し鈴蘭は心の中でガッツポーズをした。
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