《夕日塔番外編》 想いの裏側
「………」


「下河君?黙ってちゃ分かんない……」


「――――ごめん……」


神様に聞きたかった。


どうして相思相愛で、誰が見てもお似合いのカップルに―――…こんなヒドイ仕打ちをしたのか。


「………ッ、バカッ!!」


私は散々下河君を怒鳴り散らし、俯く彼を置いて教室に戻った。


虚ろな瞳で窓の外をボーーーッと眺めてる夕穂に、かける言葉が無い。


私も夕穂も、この時宮迫が何か言いたげにこちらを見ていたなんて


ちっとも気づきやしなかった。


“2人”じゃなく“4人”の、長い長い1年間が始まった…………
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