お兄さんがお医者さん
夜中に息苦しくて目が覚めた。咳も出始めた。喘息かもって思ったんだけど、何か身体が重くって動けない。吸入しなきゃって思うのに、ベッドから動けなくて・・・。
そのまま、気を失ってしまったみたい。

次に気がついたら、パパに抱き上げられてた。
「まり、今から病院行くよ。」って言われて、車に乗せられた。
息が苦しくて返事もできないまま、病院についた。
入り口に、お兄ちゃんと看護師さんがいて、すぐにお兄ちゃんが診てくれた。
「まりちゃん、わかるかな?すぐ、ラクになるからね。ちょっとチクってするよ・・・」とか色々お兄ちゃんが言ってるのがきこえたし、腕にチクってきて、注射されたってわかった。3回くらいチクってきて何かいっぱい注射されてるみたいで痛いし不安だし怖くって返事はできなかったけど、涙は出てきた。

次に気がついたら、酸素マスクがつけられてて、腕には点滴も刺さってた。
「まりちゃん、気がついた?もう、大丈夫だからね。今ね、パパ達はまりちゃんの着替えとか取りに帰ってるけど、すぐ来るからね。」ってお兄ちゃんんが言った。
しゃべろうとしたけど、声がだせなかったら、お兄ちゃんが「まりちゃん、今はまだしゃべるのしんどいからね。無理しなくていいからね。あのね、ちょっと大きな喘息の発作が出たんだよ。それで、しんどくなってるから、ちょっとの間、入院してほしい。苦しいのが治ったら退院できるからね。」って・・・ちょっと涙がでちゃった。。
お兄ちゃんから入院のこととか聞いてたら、パパ達が入ってきた。
「まりちゃん。気がついてます。まだ、しゃべるのはしんどい状態ですが、落ち着いてきてるので、このまま様子みましょう。入院のことと発作のことは説明しました。それで、ちょっと涙がでちゃったかな?」
「まり、心配したよ。夜中に急に咳してるのが聞こえて来て、まりの部屋に行ったら意識がないみたいになってて・・・」
「でも、無事でよかった・・・はやく元気になろうね。」ってママやパパが言った。

「じゃ、そろそろ、俺は仕事に戻るから、何かあったら、ナースコールして。」
「翔?私たち、病室にいてもいいの?」
「いいよ。個室だし。帰るときにナースステーションに声かけて。まりちゃん、動けないし、付き添いいない時はこまめに様子みるようにするから。」
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