お兄さんがお医者さん
病院に来た。受付して待合室でまってたら、「痛いー」って叫び声とか泣き声が聞こえて来た。
何してるんだろう?あーあんな声聞こえたら怖くなっちゃうよ。どうしよう。何もないよね?とか思っていると、呼ばれてしまった。
ドキッとしてイスから立ち上がれなくて、どうしよう。怖い・・・
そのとき、「まりちゃん、どうした?診察室に入って・・・」ってお兄ちゃんが呼びに来た。
「うん・・・」でも動けなくて・・・
「どうした?しんどい?」って言ってお兄ちゃんに支えられて診察室に連れて行かれた。

「さて、どうしたの?しんどいの?」
「・・・涙・・・」
「泣いてちゃわからないよ。言ってごらん?」
「・・・怖いの・・・叫び声とか泣き声とか・・・泣」
「そっか、怖くなっちゃったか。じゃあ、ゆっくり診察していこうね。最初はもしもしするだけだよ。じっとしてゆっくり息しててな・・・」って聴診器を服の間から滑り込ませてきた。
「そうだよ。吸って・・・吐いて・・・うん、いいよ。背中もできるかぁ?・・・吸って・・・吐いて・・・よし、いいよ。」
「もうおしまい?」
「あと、あーんってできる?のど診るよ。ほら、あーんってして・・・よし、いいよ。大丈夫だね。もう、終わりだよ。大丈夫だったでしょ?もう、泣かないよ。」
「うん・・・」
「学校とかでしんどくなったりしてない?」
「ううん。大丈夫。」
「ちょっとだけ、お顔触っていい?目の下みたいんだけど。」
「うん。」
お兄ちゃんが目の下をみて「貧血気味かな?ちょっと薬飲んどこうね。1週間分だすね。あとは、いつもどおりの喘息の薬出すからね。まりちゃん?大丈夫か?一人で帰れるか?ちょっと待ってくれたら、今日はこの外来が終わったら仕事終わりなんだけど。そうだなぁ、1時間くらい待ってられないか?」
「ここの待ち合い室?」
「待ち合いでもいいし、そうだ、ロビーの奥いカフェがあるよ。そこでお茶でも飲んで待ってなさい。」
「うん、わかった。」

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