二重人格神様





「ぁ…い」


い、痛い…!


背中と腕に痛みが走り、思わず顔を歪めると海鈴さんはクスリと笑う




「あぁ…いい顔をする。そうゆう表情、俺は結構好きなんだよ」


「…ぇ…っ」


な、なにを言っているの?


痛みに、堪えながら彼をみればさっきまで、私を抱きしめていた時の海鈴さんと違い、私を睨むような目付きで見ている



「……っ」


先刻、アレスを見下ろしていたような瞳。

それに、以前…泣いているグレン君を見ていた瞳


冷たく威圧的な瞳が、今…私を見ている


な、なんなの?


まるで同じ顔で同じ声、だけど別人のような瞳に背中に寒気が走った


危機感と言う言葉が正しいのか、私の本能がなぜか目の前の海鈴さんに対して"逃げろ"と言ってる


あの日…襲われた時のような恐怖と同じ…



「か、海鈴…さ…ん?」


なんで、海鈴さんからこんな事を感じるの?


海鈴さんは、優しいんだもん。穏やかで、私を守ってくれる…少し強引でえっちだけど


なんか、違う…目の前の海鈴さんはなんかおかしい


今の海鈴さんからは…恐怖しか感じない



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